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- プロジェクトを成功へ導く!PMOコンサルタントの仕事内容とは?
公開日:2024.11.29(金) 更新日:
PMOコンサルタントとは?仕事内容や役割、やりがいを具体例とともに解説
IT人材不足が深刻化しているなか、PMOコンサルタントの需要は高まっています。
PMOコンサルタントは物事を客観視したうえで、マネジメントスキルや専門知識を活かして戦略的にプロジェクトを進行させる役割を担っています。
しかし、なかにはITコンサルタントとの違いや具体的な業務内容がわからないと感じる方もいるのではないでしょうか。
本記事では、PMOコンサルタントの仕事内容についてまとめました。
役割や経験談も紹介しますので、PMOコンサルタントとしてのキャリアを検討中の方は参考にしてください。
PMOコンサルタントとは?
PMOコンサルタントとは、PMOでPMの支援をするコンサルタントです。
そもそも、PMOとはプロジェクトマネジメントオフィスの略称で、マネジメント支援をする組織を指します。
PMOでコンサルトとして、プロジェクトの議題解決へ向けた戦略の立案・提案をし、企業の成長を支援するための役割を担っています。
なお、PMOコンサルタントとITコンサルタントの違いは、以下の通りです。
PMOコンサルタント | プロジェクトを円滑に進められるよう管理する専門家 |
---|---|
ITコンサルタント | ITを活用して企業の課題を解決・業務改善する専門家 |
PMOコンサルタントとITコンサルタントは、支援する内容が異なります。
具体的な役割と仕事内容
ここでは、PMOコンサルタントの役割と仕事内容を解説します。
具体的な事例を交えて紹介しますので、参考にしてください。
PMOコンサルタントの仕事内容
プロジェクトの管理から庶務的な業務まで、PMOコンサルタントの仕事内容は多種多様です。
また、プロジェクト規模だけでなくPMOエキスパートやPMOアドミニストレータなど、ポジションによっても担う業務が異なります。
例えば、化粧品メーカーのプロジェクトにユーザーサイドの立場で参画した際の業務内容は、以下の通りです。
- 従業員や顧客、取引先など利害関係者とのコミュニケーション
- 定例会の取りまとめ
- プロジェクトの全体管理
ITサービスに関する要件調整や取りまとめなど、全体管理が主な業務内容です。
当案件では、PMOコンサルタントとしての事務経験だけでなく主体的なコミュニケーションスキル、化粧品業界の知見が求められました。
具体例のようにPMOコンサルタントの業務内容は多岐にわたり、マネジメントスキルやPMO経験、業界知識が必要とされます。
PMOコンサルタントの役割
PMOコンサルタントの主な役割は、以下の通りです。
- PMの業務負担を軽減できるようプロジェクトを総合的にサポートする
- プロジェクトの成功率を高められるよう品質の向上や改善をする
- 費用対効果を上げられるよう経営戦略を提案する
- プロジェクトを円滑に進行できるようコミュニケーションを促進する
PMOコンサルタントはプロジェクトを成功に導けるよう戦略を提案する必要があり、多岐にわたる業務を担っています。
DX化推進にともない、IT技術は目覚ましい発達を見せています。
複雑な環境下でプロジェクトを成功させるための戦略を立案・提案し、円滑に進行するなど、総合的な管理をするのがPMOコンサルタントの役割です。
1日の流れ
PMOコンサルタントのスケジュールは、プロジェクトの状況や業務内容によって異なります。
一般的な1日の流れは、以下の通りです。
9時~10時 | 出社し、メールやスケジュール、朝会をして当日の業務内容を確認 |
---|---|
10時~11時 | プロジェクトの進捗状況を確認し、報告内容を作成 |
11時~12時半 | PMや利害関係者と打ち合わせし、進捗状況や課題、懸念事項を報告・提案 |
12時半~13時半 | お昼休憩。プロジェクトメンバーと昼食をとりながらコミュニケーションを構築 |
13時半~14時半 | プロジェクトの方針や課題、クライアント向けのMTG資料の作成など |
14時半~16時 | クライアントと打ち合わせし、議事録作成 |
16時~17時 | 翌日の準備や作業報告書の作成 |
17時~18時 | 夕会やタスク整理が終わり次第、退社 |
PMOコンサルタントはプロジェクトに貢献できるよう、進捗管理や課題解決の提案などの業務を行います。
なお、業務内容やスケジュールは進捗状況によって変動するため、いつも同じ流れではない点を理解しておきましょう。
PMOコンサルタントのリアルな経験談
本章では、PMOコンサルタントとして活動経験のある筆者が、自身の経験に基づいたリアルな経験談を紹介します。
実務でのやりがいや失敗体験などを紹介しますので、さっそく見ていきましょう。
実務でのやりがい・成功体験
PMをサポートし、自身のコンサルティングでプロジェクトを成功へ導けたときに、PMOコンサルタントとしてのやりがいを感じます。
プロジェクトが円滑に進むよう管理し、ときにはPMや利害関係者に交渉・提案をします。
提案を受け入れてもらい業務改善につながった際、PMに感謝されたときはPMOコンサルタントをやってよかったと感じました。
自分の管理によって業務が円滑になったり、改善できたりしてプロジェクトに貢献できたと実感できるのが、PMOコンサルタントの良さです。
実務で辛かったこと・失敗体験
大規模な案件を引き受けた際、従業員や顧客など利害関係者が非常に多かったため、コミュニケーションを上手くとれなかった失敗があります。
調整に時間がかかってしまい、重要な決定が遅れ、結果としてプロジェクト進行の遅延が発生してしまったときはスキル不足を痛感しました。
遅延をリカバリしなければと必死になりすぎて、相手の意見を聞かず自分の言葉だけを一方的に伝えてしまっていたのも原因の1つです。
ミーティングの時間をしっかり設けて、各方面の話を聞いていればプロジェクト進行の遅延は発生しなかったのでは、と感じています。
よくある質問
PMOコンサルタントに関するよくある質問をまとめました。
気になる疑問を解決できるよう、さっそく見ていきましょう。
どんなスキルが必要?
PMOコンサルタントを目指す場合に必要とされる主なスキルは、以下の通りです。
- 企業や業界に関する専門知識
- ITに関する専門知識
- マネジメントスキル
- コミュニケーションスキル
- 倫理的思考力
- 分析力と問題解決スキル
- リスク管理力
PMOコンサルタントは、業務における一定のスキルだけでなく、プロジェクトを円滑に進行できるよう人間関係の構築や問題解決能力が必要です。
また、案件によってはビジネスレベルの英語力を求められる場合があります。
年収はどれくらい?
日本におけるPMOコンサルタントの平均年収は、935万円ほどになります。
国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は458万円です。
つまり、PMOコンサルタントの年収は日本の平均年収を大幅に上回っているため、やりがいは大きいでしょう。
年収アップを目指す場合は、PMOコンサルタントを検討するのがおすすめです。
引用:indeed | 日本でのPM・PMOの給与
https://jp.indeed.com/career/pm%E3%83%BBpmo/salaries
引用:国税庁|令和4年分民間給与実態統計調査
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2022/pdf/000.pdf(参考15ページ)
働き方はリモート?出社?
PMOコンサルタントはリモートワーク可能な案件もありますが、一般的には出社する場合が多い傾向です。
特に会社所属の場合、顧客先で業務を行います。
チームの進捗管理やトラブル解決は、現場にいなければ難しく、課題発見が遅れてしまう要因です。
また、リモート案件ではコミュニケーションが取りにくく、お互いの意見が伝わりにくいデメリットが生じます。
結果として、生産性の維持が難しくなってしまうため、PMOコンサルタントは現場で指揮を取るケースが一般的です。
PMOとPMの違いは?
PMOとPMの違いは、以下の通りです。
PMO | PM | |
---|---|---|
立ち位置 | プロジェクトの推進が責務となる組織 | プロジェクトの意思決定が責務となる役職 |
主な役割 | ・PMの支援 ・プロジェクト全体の管理 |
・プロジェクトの重要事項に対する決定や判断 |
類似する業務内容もありますが、一般的には担う役割に違いがあります。
ただし、プロジェクトによって役割は異なります。
また、PMは基本的に1人だけアサインされる点についても覚えておきましょう。
記事のまとめ
PMOコンサルタントとは、PMOで働くコンサルタントを意味します。
業務内容はプロジェクトによってさまざまですが、プロジェクトを成功させられるようPMをサポートするのがPMOコンサルタントの主な役割です。
PMOコンサルタントの業務内容は多岐にわたるため、マネジメントスキルやPMO経験、業界知識を求められます。
なお、PMOコンサルタントの年収は、日本の平均年収を大きく上回っている傾向です。
年収アップやキャリアアップを目指したい方にとって、幅広い業務を担うPMOはやりがいを感じられる職業といえるでしょう。
本記事を参考のうえ、ぜひPMOコンサルタントとしての道を検討してみてください。