プロジェクトを円滑に進めるには?PMOを組織するための会社選び

公開日:2022.08.09(火) 更新日:

PMOを依頼可能な会社の紹介や選び方を解説

プロジェクトを円滑に進めるには?PMOを組織するための会社選び

プロジェクトを効率的に進めていくにはPMOを組織することが有効であるということは一般的に知られています。

PMOはProject Management Officeの略で、プロジェクトマネジメントの役割を担う組織となり、プロジェクトが成功する可能性を高めることができます。

しかし、このPMOという組織を作ることは難しいことでもあります。

スケジュール、費用、品質など多くの要素を管理していくことが求められますが、マネジメント業務は経験が豊富な人材でないと対応が難しく、時に会社に無いノウハウを持った人材が必要になることもあります。

PMOはプロジェクトの推進を担う立場であり、豊富な経験と専門的な知識を持つ人材が求められるため、適切な人材を集めることに苦労している会社は数多くあります。

このような場合、コンサルティング会社にPMO支援を依頼するという手段が最適な解決方法として挙げられます。

特にPMOを組織する場合、外部のリソースを使うことができれば、社内に足りないものを効率的に補うことができるため、非常に有効です。

この記事では、PMO業務を外部に委託する場合のメリットや選択のポイントなどを説明します。

PMOはどんな会社に依頼できる?どんな支援が受けられる?

PMOはどんな会社に依頼できる?どんな支援が受けられる?

主にコンサルティング会社がPMO関連のサービスを提供しています。

PMOメンバーに求められるマネジメント関連の経験はもちろん、様々な業界や業務に対応できる優秀なコンサルタントが在籍しており、会社のニーズに合わせて最適なコンサルティングサービスを提供してくれます。

例えば、会社で以下のような課題がある場合、PMOサービスを受けることが有効な手段になります。

  • プロジェクトや業務の状況がつかめておらず、迅速で正確な意思決定が行えていない
  • マネジメント関連の業務ができる人材が不足している
  • プロジェクト内でチームや部署をまたがる業務コミュニケーションがうまくできていない
  • プロジェクトの目的達成のために必須のノウハウが社内に無い
  • 発生した問題に対する解決までの道筋が不明確になっている。

このような課題がある場合、コンサルティング会社を利用することで、主に以下のような支援を受けることができます。

  • プロジェクト計画の策定、意思決定の推進管理
  • マネジメント業務の支援
  • コミュニケーションの活性化(必要な情報の周知、ツールの導入・運用、など)
  • 会社に無い専門知識を持つ優秀で経験豊富なコンサルタントの業務サポート
  • 課題の洗い出しと解決実行の推進

プロジェクトを成功させるには、PMOの働きが重要です。

そして、PMOの業務内容は、例えば、プロジェクトの要件の明確化と管理、ステークホルダー間で効率的にコミュニケーションが取れる環境の構築、問題が発生しにくい環境の構築や発生してしまった場合の対応、など多岐にわたり経験が無いと対応が難しい場合がほとんどです。

PMOに適切な人材を集めることができれば、これらの業務に対応できる環境を作ることができます。

そのため、特に大規模で複雑なプロジェクトになればなるほど、コンサルティング会社からのPMO支援は必要不可欠なものになります。

コンサルタントの雇用は、単に人のリソース不足を補うものではなく、プロジェクトを成功させ会社の目的を達成するための有効な手段になります。

内製化ではなく、外部に委託するメリット

内製化ではなく、外部に委託するメリット

PMOを立ち上げる場合、会社で雇用している人材だけで組織する場合もあれば、外部のコンサル会社に委託する場合もあり、どちらが適切であるかはプロジェクトによるため、一概には言えないものになります。

主に予算面、社内に無い専門的なナレッジの要不要、社内の人的リソースの状況、などその時の会社の事情から総合的にどちらを選択するか判断することになります。

一般的に社員でPMOを組織する場合、

  • 外部のコンサル支援と比べると費用を抑えられる
  • プロジェクトを通して得られるマネジメントに関するノウハウを社内に蓄積できる
  • 一部の仕事は円滑になる(自社の事業や業務に精通しており、機密情報へのアクセスに制限が少ないため)

などのメリットがあります。

それに対し、コンサルティング会社のPMO支援を受けるメリットとしては、端的に言えば社内だけでは達成が難しいプロジェクトを立ち上げることも可能ということになります。

具体的には以下のメリットが挙げられます。

  • プロジェクト達成に必要な知識、スキル、経験を持った人材を集めることができる
  • 会社のヒューマンリソースが枯渇している場合、補うこともできる
  • 必要な時だけ支援してもらうことができる(プロジェクト完了などのタイミングで契約を終了できる)
  • 外部の視点で状況を判断できるため、プロジェクトの目的に沿った決定を下すことができる(内部の場合、会社の人間関係や評価の影響で目的に合わない決定が行われることもある)
  • ネームバリューのあるコンサルティングファームと契約することで、会社の信頼性向上につながることがある

PMO業務を行う場合、必ずコンサルティング会社を利用しなければならないということはありません。

しかし、外部のリソースを利用することはプロジェクトの成功率を高めるだけでなく、プロジェクトで達成できる範囲を広げることにも有効です。

特に社内に無いノウハウを利用しプロジェクトを推進できるということが、コンサルティン会社を使う大きな意義になります。

PMO業務を委託する会社を選ぶポイントを解説

PMO業務を委託する会社を選ぶポイント

マネジメントをコンサルティング会社などに委託することを検討しているのであれば、十分に調査を行い慎重に選択する必要があります。

コンサル会社によって支援が可能な領域やかかってくる費用は異なりますし、そもそも、立ち上げるプロジェクトで何をしたいのか、そのためにどんな支援が必要なのか、などをプロジェクトの概要を明確にできないとPMO支援を依頼すること自体が難しくなります。

不明瞭な部分が多いと、プロジェクトが始まってからコンサル会社との間に業務支援領域の認識齟齬などが発生してしまいトラブルになることも多くなってしまいます。

PMO業務を委託する場合、以下の点をチェックすることが大切です。

1.委託先のコンサルがプロジェクトの内容を正しく理解できているか

PMO業務の支援を委託する場合、その会社のコンサルタントはプロジェクトの概要、スコープ、目的、などを正確に理解できている必要があります。

PMOはプロジェクトを成功させるための運営が求められるため、詳細まで理解していることが必須になります。

プロジェクトの内容を説明するだけでなく、それに対して成果物を求めるなどして、相手の理解度を確認することが重要です。

2.マネジメントを任せる上で必要な経験、スキル、知識を持っているか

マネジメントは専門的なスキルや知識、そして十分な経験が求められる仕事になります。

気持ちだけで対応できるものではないので、今回の業務を任せても問題が無いかどうかを判断することが重要です。

職務経歴書や面接などを実施し、期待通りの結果を出してくれる人材かどうか確認する必要があります。

3.具体的にプロジェクトでどのような役割を担ってくれるか

雇用するコンサルタントの仕事をできるだけ具体的に確認することもポイントになります。

単純にPMO業務と一言で言っても役割は多岐にわたり、タスクマネジメント、リスクマネジメント、コストマネジメントなど様々です。

また、PMO業務を委託する場合も実際にはその全てではなく一部を任せる場合もあります。基本的には、契約書など文書で委託する業務を明確にすることが望ましくなります。

特に、途中でプロジェクトの要件などに変更が生じた場合に認識齟齬が発生しやすいため注意が必要になります。

委託する場合の契約形態や注意点

委託する場合の契約形態や注意点

PMO業務を外部に委託する際は、委託内容や責任範囲を明確にした契約を結ぶことが重要です。

契約形態によって、PMOの責任範囲や委託者の関与の度合いが異なるため、プロジェクトの特性に応じて適切な契約形態を選択することが求められます。

PMO業務委託の一般的な契約形態

一般的な契約形態としては、準委任契約と請負契約の2種類があります。

準委任契約

準委任契約は、PMOがユーザの指示に基づいて業務を行う契約形態です。

PMOは善管注意義務を負い、専門家として適切に業務を遂行する必要がありますが、成果物の完成を約束するものではありません。

PMO業務の中でも、要件定義やプロジェクト管理支援など、ユーザの情報提供や協力が不可欠な業務に適しています。

ただし、準委任契約であっても、工程ごとに納入すべき成果物が定められることが多く、その点では請負契約に近い側面もあります。

報酬は、通常、実際に行った業務に対して支払われます。

請負契約

請負契約は、PMOが自らの裁量で業務を行い、契約で定めた成果物を納品することを約束する契約形態です。

PMOは、成果物の完成に向けて責任を負います。

PMO業務の中でも、ドキュメント作成やツール導入など、PMOが単独で実施可能な業務に適しています。

請負契約では、契約締結時に成果物の内容や範囲が明確になっている必要があります。

報酬は、通常、成果物の納品を条件に支払われることが一般的です。

契約時の注意点

契約時の注意点

PMO業務を外部に委託する際の契約では、業務範囲や成果物、契約期間と解約条件などを明確に定めることが重要です。

ここでは、PMO業務を外部に委託する際の注意点を2つ紹介します。

業務範囲と成果物の明確化

PMO業務委託契約では、業務範囲と成果物を明確に定義することが重要です。

業務範囲については、PMOが担当する業務の内容や範囲を具体的に記載します。

例えば、プロジェクト計画の作成、進捗管理、課題管理、リスク管理など、PMOが実施する業務を漏れなく記載します。

成果物については、各業務の結果として納品すべき文書やツール、レポートなどを明記します。

業務範囲と成果物を明確にすることで、PMOとユーザの間で認識の齟齬を防ぎ、円滑な業務遂行が可能になります。

契約期間と解約条件の設定

同時に、契約期間と解約条件を適切に設定することも重要です。

契約期間は、プロジェクトの規模や複雑性に応じて、適切な長さを設定します。

短すぎる契約期間では、PMOが十分な成果を上げられない可能性があります。

一方、長すぎる契約期間では、プロジェクトの変更に柔軟に対応できなくなるリスクがあります。

解約条件については、どのような場合に契約を解除できるかを明記します。

例えば、PMOの業務遂行が不適切な場合やユーザの協力が得られない場合などを解約条件として定めておくことで、トラブル発生時の対応がスムーズになります。

PMO会社でクロスオーバーが選ばれる理由

PMO会社でクロスオーバーが選ばれる理由

株式会社クロスオーバーは日本能率協会コンサルティング(JMAC)の子会社として2003年に設立された企業です。

特にシステム開発PMO、セキュリティマネジメント、IT人材育成プログラム、などIT関連のコンサルティングに強みがあり支援できる領域が充実しています。

PMOコンサル、および、ITコンサルは今後ますます需要が高い人材になっていくことが予想されています。

現在は企業を問わずDXが推進されており、どの会社でもDXをうまく推進していけないとビジネスにおいて競争優位に立つことは難しくなっています。

例えば、顧客や社会に対し、そのニーズを把握する場合もサービスを提供する場合もDXをうまく活用していくことが求められるため、IT技術を導入していくことはどの業界でも重要になります。

実際、経済産業省が公開したガイドラインでも今後企業が発展していく上でDXの活用は不可欠であることが述べられています。

クロスオーバーはそんなIT化社会にビジネスを適応させていくための様々なコンサルティングを行っています。

プロジェクトを立ち上げるのであれば、そのマネジメントが求められるPMOには、社会に合わせたソリューションを提供できる人材を配置することができるかどうかが重要になってきます。

クロスオーバーには専門的な知識と経験を備えたコンサルタントが数多く在籍しており、それがクライアントから選ばれる理由になっています。

まとめ

まとめ

この記事ではPMOサービスを提供できる会社から支援を受ける方法や注意点に関して説明しました。

プロジェクトを立ち上げる場合、マネジメントが求められる領域は広く、自社の力だけでは対応できないこともあります。

その場合、コンサルティング会社を利用することは有効な手段です。

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