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- PMOは将来のキャリアパスをどう描くべき?キャリアプランと有効な資格とは
公開日:2024.11.15(金) 更新日:
PMOの主なキャリアパスを4つ解説!スキルアップにおすすめの資格やスキルを紹介
PMOで培った実務経験やスキルは、さまざまな職業で活かせます。
しかし、なかにはPMOになったあと、どのようなキャリアパスを描くべきか悩む方もいるでしょう。
モチベーションを高めるためにも、将来のキャリアパスを描いておくのが大切です。
本記事では、PMOの主なキャリアパスを4つ解説します。
スキルアップに有効な資格や市場価値を高める人材を目指せるスキルを紹介しますので、キャリアパスを明確にしたい方は参考にしてください。
PMOの4つのキャリアパス
PMOの主なキャリアパスを4つ解説します。
キャリアパスを参考のうえ、将来目指すべき道を見つけましょう。
より専門性を深める道
自身が保有する知識やスキルの専門性をより深めたい場合は、ITスペシャリストとしてのキャリアパスがあります。
ITスペシャリストは専門分野におけるシステム開発工程の技術的なサポートや、プロジェクトをけん引し、品質管理・向上を担う役割です。
専門性の高いシステムに関する知識やスキルが求められるため、得意な分野でキャリアアップしたい方にITスペシャリストは適しています。
なお、正社員としてITスペシャリストのキャリアパスを選んだ場合、平均年収は502万円です。
専門性を深める場合、PMOにおけるポジションの1つとなるPMA(プログラムマネジメントアーキテクト)として活躍するのがおすすめです。
PMAはプロジェクトの分析やプランニング、リスクマネジメントなどの業務を担うため、PMOとしての実績はITスペシャリストでも役立つでしょう。
自身が保有する知識やスキルの専門性をより深めたい場合は、ITスペシャリストとしてのキャリアパスがあります。
出典:日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)|PM資料ガイド
https://www.pmaj.or.jp/archives/JPMF/library/open/education/PMGuide-03pma-1.pdf
引用:株式会社カカクコム|求人ボックス
https://求人ボックス.com/ITスペシャリストの年収・時給
マネジメント層へ進む道
PMOにはプロジェクトの総責任者として、計画・遂行の管理を担うPM(プロジェクトマネージャー)のポジションへ進むキャリアパスがあります。
マネジメント層へ進む道を選ぶ場合は、PMC(プロジェクトマネジメントコーディネーター)の経験を積むのが適しています。
PMCはPMのサポート役として、プロジェクトとPMO全体の統括を担う参謀型PMOです。
経営者や取引先、メンバーなど組織内の関係者とのコミュニケーション調整や、意思決定支援などPMOの中でも負担の大きい役割を担っています。
マネジメント層を目指す際は、大規模かつ複雑なプロジェクトマネジメント能力や知識を身につけて、スキルを高めていくのがポイントです。
なお、正社員としてPMのキャリアパスを選んだ場合、平均年収は685万円になります。
出典:日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)|PM資料ガイド
https://www.pmaj.or.jp/archives/JPMF/library/open/education/PMGuide-03pc-1.pdf
引用:厚生労働省|job tag
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/322
独立(起業・フリーランス)の道
PMOとして一定の実務経験を積み、PMOコンサルタントやフリーランスとして独立するのもキャリアパスの1つです。
独立すれば自分の得意分野を活かせるだけでなく、業務の幅を広げられるメリットがあります。
独立すると高単価な案件が多いため、高収入を目指したい方におすすめのキャリアパスです。
やりがいは大きい反面、PMOとしての技術的なスキル以外に市場ニーズの把握や顧客との関係構築、事務作業をすべて1人で行う必要があります。
独立後に活躍するためには、実務経験だけでなくスキルや資格を取得し、社会的信用を得られるようにするのが重要です。
なお、独立した場合の単価相場は月80万円~150万円ほどのため、平均年収にすると960万円~1,800万円になります。
フリーランスの求人より算出
https://www.r-agent.com/keywords/t/pmo採用/
別の職種へ転換する道
PMOのキャリアパスには、別の職種へ転職する選択肢もあります。
プロジェクトマネジメント経験を活かせる職種は、以下の通りです。
- ITコンサルタント
- ITベンダーの役員
- 情報システム担当
いずれの業務もプロジェクトマネジメントスキルやリーダーシップ、システム開発などPMOとしての経験が活かせます。
ITベンダーの役員を目指す場合、CIO(最高情報責任者)やCTO(最高技術責任者)など各管轄の責任者に就き、高い評価を得る必要があります。
なお、それぞれの平均年収は以下の通りです。
職種 | 平均年収 |
---|---|
ITコンサルタント | 592万円 |
情報システム担当 | 558万円 |
ITベンダーの役員(CIOの平均年収を参考) | 950万円 |
役員になると業績に応じて年収は増えていくため、やりがいも大きいでしょう。
PMOとして実績を積むと、キャリアパスの幅が広がります。
引用:厚生労働省|job tag
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/362引用:厚生労働省|job tag
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/312引用:indeed|給与調査
https://jp.indeed.com/career/cto/salaries?from=top_sb
スキルアップのためにおすすめの資格
スキルアップにおすすめの資格を3つ解説します。
将来のキャリアパスに向けて、取得すべき資格を検討しましょう。
NPMO認定PMO-S™資格
NPMO認定PMO-S™資格は、一般社団法人日本PMO協会が認定する資格です。
PMO業務で習得しておくべき知識の保有を示せるため、キャリアパスに役立つ資格となります。
なお、NPMO認定PMO-S™資格は3段階のランクアップ制度になっています。
PMOスペシャリスト(★)™を受講する場合、プロジェクトマネジメント関連の資格が必要です。
受講条件となる関連資格のプロジェクトマネージャ試験は高度試験の1つで、令和5年度秋期情報処理技術者試験における合格率は13.5%でした。
引用:独立行政法人情報処理推進機構|令和5年度秋期情報処理技術者試験(応用情報技術者試験、高度試験)及び情報処理安全確保支援士試験の合格発表について
https://www.ipa.go.jp/news/2023/shiken/ex20231221.html
つまりPMOスペシャリスト(★)™は、より専門的な知識を習得している証明になるため、スキルアップにおすすめの資格です。
中小企業診断士
中小企業診断士とは、経営コンサルタントを認定する国家資格です。
PMOはプロジェクトをサポートする役割を担っているため、PMや経営層に交渉・提案できるコンサルティングスキルが必要になります。
資格を取得すると、専門知識から多角的に経営状況を把握できるため、組織の課題解決に寄与できるでしょう。
将来ITコンサルタントや独立のキャリアパスを目指す場合、保有していると信頼獲得につながるだけでなく、プロジェクトの成功率を高められます。
高度情報処理技術者
高度情報処理技術者試験とは、最高難易度のスキル4に位置するIT系国家資格の中でも高度な知識を求められる試験です。
試験は、以下8つの区分に分類されています。
- ITストラテジスト試験(ST)
- システムアーキテクト試験(SA)
- プロジェクトマネージャ試験(PM)
- ネットワークスペシャリスト試験(NW)
- データベーススペシャリスト試験(DB)
- エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)
- ITサービスマネージャ試験(SM)
- システム監査技術者試験(AU)
いずれも高難易度の資格となりますが、市場価値を高め、差別化を図りたい場合に適しています。
PMOから、より高みを目指す場合に強みとなる資格といえるでしょう。
市場価値の高い人材になるために必要なスキル
キャリアパスを成功させるには、市場価値の高い人材を目指すのが大切です。
希少な人材になるために必要なスキルを解説します。
大規模プロジェクトの実務経験
将来のキャリアパスを描くうえで、PMOの実務経験は重要です。
専門性の高いキャリアパスを目指す場合、大規模なプロジェクトの経験があると市場価値が高まります。
規模が多いほどPMOのサポートが重視されるため、プロジェクトを管理する難易度は上がる傾向です。
企業の期待に応えられる人材になると希少性が高まり、目指すキャリアパスの道へ近づけるでしょう。
まずは大手コンサルティングファームでキャリアを積むのがおすすめです。
需要のある領域でのPMO経験
キャリアパスを成功させるためには、ニーズの高い領域でPMO経験を積むのが効果的です。
DX化の急速な発達により、IT技術者やプロジェクト管理ができる人材を求める企業は少なくありません。
しかし、IT業界では人材不足が深刻化しています。
AIの進化によりAIに関する最新のスキルや知識を保有しているPMOにニーズは高まっている傾向です。
希少な領域のPMO経験を持つ人材の市場価値は高く、キャリアパスに役立つでしょう。
高いコミュニケーションスキル
PMOのキャリアパスは、いずれも高いコミュニケーションスキルが必要です。
コミュニケーションスキルはコンサルタント全般に求められるため、PMやITコンサルタントなどPMOのキャリアパスを成功させるうえで欠かせません。
経営者や取引先、メンバーなど組織内の関係者との橋渡しだけでなく、傾聴力や交渉力などを身につけておくのが大切です。
PMOで培った総合的なコミュニケーションスキルは、キャリアパス後に活かせるためプロジェクトの成功に貢献できます。
ビジネスレベルの英語力
キャリアパスを目指すにあたって、ビジネスレベルの英語力があると活躍の場を広げられます。
ビジネス英語はキャリアパスに必須ではありませんが、PMやITコンサルタント、PMO案件によっては必要となる場合があるためです。
英語力があれば希少性が増し重宝されるため、引き受けられる案件の幅をさらに広げられます。
市場価値を高められるよう、キャリアプランの1つに英語力を身につけておくのがおすすめです。
記事のまとめ
PMOのキャリアパスにはマネジメント層や独立、転職などがあり、いずれも高収入を目指せる道です。
いずれのキャリアパスも業務内容に共通点が多いため、PMOで積み上げた実績を活かせます。
市場価値の高い人材になれるよう、NPMO認定PMO-S™資格や中小企業診断士などの資格を取得しスキルアップを目指すのもおすすめです。
キャリアパスに向けてコミュニケーションスキルや実務経験などを磨くのもよいでしょう。
PMOは市場価値が高いため、将来のキャリアアップに役立ちます。
将来性の高いPMOでスキルや経験を身につけ、キャリアパスを成功させましょう。