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- PMO募集に採用されるためには?有利なスキル・経験や求人情報の見方を解説
公開日:2024.04.15(月) 更新日:
PMOを目指すなら求人サイトに出ている実際の募集要項のチェックもオススメ
PMOはプロジェクトを管理する組織で、その仕事は大きなやりがいがあります。
これまで多くの分野でプロジェクトは企画され、新しい製品、サービス、仕組みが数多く生み出されてきました。
プロジェクトは社会を発展させていく源になっています。
また、PMOとして経験を積んでいけばそのビジネスマンのキャリアも豊かになるでしょう。プロジェクトマネジメントの役割が担える人材は非常に需要が高いです。
現代はAIが社会に浸透しており、今後もこれまで以上に各分野で人間の仕事は奪われていくことが予想されます。
しかし、プロジェクトマネジメントをAIが担える時代はかなり先の話だと思われます。
プロジェクトで目指すものとは日常のルーチンワークとは異なり、未知の分野への挑戦になります。
プロジェクト推進の過程では過去のデータは参考にならない場合やそもそも過去のデータが全くない場合などがあり、どうしても人間の判断が必要です。
PMOメンバーとして勤務する場合、その分野を担うことになります。そのため、将来のあらゆる分野で活かせる経験になることは間違いありません。
今回はPMOとして採用されるための方法について解説します。
プロジェクトを横断的に支援・管理するPMOの募集内容とは?
PMOを目指すのであれば、まず仕事内容、年収、向いている人の特徴などを把握しておきましょう。
その上で余裕があれば、求人サイトに出ている実際の募集要項のチェックもオススメです。より具体的なイメージが持てると思います。
主な職種は3つ
PMOの役割や具体的な仕事内容はプロジェクトによって異なります。しかも非常に広範囲となるため難易度が高いです。
PMO内でも仕事を分けた方が効率よく業務を進められるため、一般的には役割を分担します。
例えば、以下3つのポジションで分ける方法があります。
出典:日本PMO協会|NPMO
1. PMOアドミニストレータ
主に事務関連の業務を担当するポジションです。
プロジェクトマネジメント経験が浅い場合、まずはこのポジションにアサインされ勤務します。
主なタスクとしては、「社内書類の作成」や「会議の運営」など、メンバーの業務をサポートする形でプロジェクトに貢献していきます。
2. PMOエキスパート
PMOの主軸となるポジションです。
「プロジェクト推進ルールの策定」、「各チームからの進捗状況や課題の収集」、PM、POなどに向けた報告書の作成などのマネジメント業務に加え、現場の状況に応じて様々なタスクを担当します。
想定外の問題にも臨機応変に対応していく力が求められます。
3. PMOマネジャー
PMOの管理職のポジションになります。アドミニストレーターやエキスパートの教育、業務支援などを行います。
常にプロジェクトの状況を監視し、変化に応じてプロジェクトの推進手段を変更するなど重要な判断を下します。
PM(プロジェクトマネージャー)とよく混同されますが、異なるポジションです。
平均年収は600〜700万円程度が目安
PMOの年収はその他の職業と比較するとかなり高い水準となっています。
まずは日本人の平均年収を見てみましょう。
国税庁が公式サイトで公開している資料(令和4年分民間給与実態統計調査結果について)を確認すると、給与所得者の平均給与は458万円となっています。
次に求人サイトでPMOの給与を調べてみましょう。
もちろん案件によってばらつきはありますが、PMOの平均年収は600~700万円ほどのものが相場となっています。
単純に比較すると日本人の平均より少なくとも150万円ほど多いことがわかります。
これは目安ですので、さまざまな求人サイトに加え、フリーランスへの案件紹介サイトなども参考にしてみましょう。
年収が1000万円を超えるものも珍しくなく、年収面はかなり高水準が期待できる職種であることがわかります。
PMOに向いている人の特徴
PMOコンサルタントとして勤務している人にはどんな特徴があるのでしょうか?PMOとしてスキルアップしていく上で参考になるため知っておきましょう。
1.コミュニケーション能力が高い
コミュニケーション能力はPMOメンバーに最も必要なスキルになります。
PMOとして業務をこなしていく中で、クライアント、経営陣、パートナー企業の担当者など実に多くの人と関わりを持つことになります。
人見知りが激しいなど他人との意思疎通を億劫に感じる場合、PMOとして勤務していくのは難しいでしょう。
プロジェクトメンバーから情報を収集し、個別タスク推進や課題解決の手段を調整していく仕事が特に多いです。
常に他人とコミュニケーションを取りながら、相手の話を正確かつ詳細に理解しつつ必要に応じて自分の意見を伝えていく必要があります。
2.管理の仕事が好きで勤勉である
PMOの主な仕事は誰もが知っている通り「マネジメント」です。
プロジェクトごとに管理の対象は異なりますが、予算、スケジュール、タスクなどはどの現場でも求められるでしょう。
管理することが好きであればPMOとしての仕事を楽しめるとは思います。
しかし、企業のプロジェクトを管理する場合はそれだけでは務まりません。ほとんどのプロジェクトでは高度な知識も必要です。
経営プロジェクトであればマーケティング、財務、会計などの知識、ITプロジェクトであればシステム開発関連の知識やスキル、業務改善関連のプロジェクトであればその対象となる業務領域の勤務経験などが求められます。
PMOというポジションで働くには、プロジェクトを進めていく中で常に必要な知識のアップデートが必要になります。
3.未来のことも視野に入れ能動的に動ける
PMOが配置されるプロジェクトは基本的に長期です。
中には、数日で終わるものなど短いプロジェクトもありますが、その場合PMOは基本的に配置されません。
ではなぜ長期のプロジェクトだとPMOは配置されやすいのでしょうか?
PMOはプロジェクトを成功させるために作られるチームです。数日など短期のプロジェクトでは、そもそも要件も少なく難易度も低いことが普通です。
そこまで厳密にタスクなどを管理しなくとも成功できる場合が多いでしょう。
それに対し、長期のリスクとなると未来も視野に入れないと成功は難しくなります。
長期のプロジェクトであれば、達成すべき要件、想定外のリスクが発生する可能性、必要となるリソース、などあらゆる管理対象が増え難易度も上がります。
PMOにはその場しのぎではなく常に将来も考えて先手を打っていく力が求められます。
PMOに採用されやすいスキルや経験
求人サイトなどでPMO案件の募集要項をチェックしてみると、特定のスキルや経験が条件になっています。
将来的にPMOを目指している場合は必ずチェックしましょう。
仮に現時点でそのスキルや経験が無くとも意識していれば会社勤務や自学習を通して習得可能です。
仕事で役立つ資格一覧
PMOとしてのスキルアップを目指す場合、主に以下の資格が役立ちます。
ただし、募集案件に応募する上で必須となるわけではないので、その点は知っておきましょう。実際資格を一切持たずPMOコンサルタントとして勤務されている方もたくさんいます。
ただし、プロジェクトマネジメント関連の資格が歓迎要件となっているものはよくあるため、特に未経験からPMOを目指す方にはおすすめです。
No | 資格名 | 提供元 |
---|---|---|
1. | プロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格 | 一般社団法人日本PMO協会 |
2. | PMOスペシャリスト認定資格(NPMO認定PMO-S) | 一般社団法人日本PMO協会 |
3. | プロジェクトマネージャ試験(IPA) | IPA(独立行政法人情報処理推進機構) |
4. | PMP | PMI(プロジェクトマネジメント協会) |
5. | P2M(PMC、PMS、PMR、PMA) | 特定非営利活動法人日本プロジェクトマネジメント協会 |
6. | プロジェクト管理認定アソシエイト (CAPM) ® | 米国PMI本部 |
未経験からPMOになる方法
意外に感じる人も多いと思いますが、PMOは未経験からでも転職可能です。
実際、求人サイトで検索してみると「未経験OK]となっている案件は非常に多いです。
それだけPMOは需要が高いということになります。PMOの選考過程で未経験であっても評価されやすいポイントがあるので把握しておきましょう。
転職の可能性を高めることができます。
まずは経験のある業界や業種のPMO募集をチェックしよう
プロジェクトはどんな企業でも企画されるため、PMOコンサルタントには全業界で活躍の場があります。
過去に何らかの仕事を経験していれば、どんな業務であってもPMOの採用プロセスでの強みになります。
企業はPMO人材を採用する場合、特定の領域での業務経験を必須要件とすることが多いです。
PMOが未経験の場合、まずは自身が業務経験を持つ領域でのPMOを目指すとよいでしょう。
他の領域よりも採用される可能性はぐっと高まります。
経験のある領域でPMOとして働き、その経験を活かして他の領域にも活躍の場を広げていきましょう。
特にシステムエンジニアやITコンサルタントの経験は評価されやすい
未経験でもPMOは目指せますが、PMOとして採用されやすい職種は存在します。システム開発などのプロジェクトで働いた経験です。
具体的な職種としてはITコンサルタントやシステムエンジニアとしての勤務経験がPMO採用で評価されやすくなります。
ではその理由はなんでしょうか?現代はITプロジェクトが数多く推進されていることがその大きな理由になります。
経済産業省の試算によると2030年時点のIT人材の不足数は最大でなんと約79万人です。それだけ多くの企業がIT人材を求めていることを意味します。
現代はDX推進が社会的に活発になっており、今後も企業が新しい付加価値の創出などを目的としてAI、IoT、ブロックチェーン、VRなど最新のIT技術を多くの分野で取り入れようとすることは間違いないでしょう。
必然的にIT関連のプロジェクトは増え、それに伴いITプロジェクトで活躍できるPMO人材の需要も高まります。
求人サイトでどんなプロジェクトがあるのか情報を集めてみましょう。
もしかしたら自身が経験を持つ分野が見つかるかもしれません。もしあればPMOの採用で大きな強みになるはずです。
システム関連のプロジェクト案件は非常に豊富にあります。たとえば、Salesforceの導入、SAPのアドオン開発、ECサイトの構築などが挙げられます。
募集条件を見るときのチェックポイント
PMO募集に応募する前に、しっかりチェックポイントを理解しておきましょう。ポイントを押さえておくメリットは主に以下です。
- 採用される可能性が上がる
- 自身が希望するキャリアプランに沿った案件を選択できる
- 収入UPに繋がる
各案件には募集要件が記載されています。
基本的には「Must(必須要件)」と「Nice to have(歓迎要件)」に分かれており、求められているスキルや経験があればそれだけ採用される可能性も高まります。
仕事内容もしっかりチェックしましょう。単純にPMO案件と言っても業務内容は幅広く、現場によって当然経験できる業務は異なります。
理想とするキャリアをできるだけ具体的に描き、その希望に繋がる案件を選定しましょう。
さらに給与面も応募前にしっかりチェックしておきましょう。
月給を上げていきたい場合は、定期的にPMOの募集内容を確認しどんな種類が多いか確認しておくことがポイントです。
たとえば、近年はシステム開発関連の募集が多い、など時代によってPMOコンサルタントに求められるスキルや経験は変化します。
日頃からチェックし必要に応じて独学で勉強しておくことで常に多くのプロジェクトで求められるPMOコンサルタントになれます。
記事まとめ
今回はPMOとして採用されるにはどうすべきか解説してみました。
今後も大手だけでなくベンチャー企業や中小企業も含め求人の増加が予想されるため、PMOコンサルタントは将来性の高い魅力ある職業です。
働き方も豊富で、正社員はもちろんフリーランス案件もあります。
また、リモートワークが認められる案件も多いことも人によっては大きなメリットでしょう。
やりがいが高く働きやすく感じるはずです。興味があればぜひ調べてみて下さい。