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- PMOはプロジェクトを成功に導く専門チーム。将来性やキャリアを解説
公開日:2025.01.31(金) 更新日:
PMOとはプロジェクトマネジメントの専門チーム。将来性やキャリアも有望な職種
PMOによるプロジェクトマネジメントの有効性をご存じでしょうか?
PMOはプロジェクトマネジメントの専門チームで、プロジェクトを成功に導く重要な役割を担います。
この記事ではPMOの概要から将来性やキャリアパスを解説します。
PMOチームとは
プロジェクトマネジメントオフィス(PMO:Project Management Office)チームとは、全社のプロジェクトマネジメントを専門的に支援するチームです。
プロジェクトマネージャー(PM)をサポートし、プロジェクト全体の進捗管理、リスク管理、品質管理などを支援します。また、最新のマネジメント手法を習得し、自社のプロジェクトマネジメント能力を向上させる役割も担います。
これは、全社のプロジェクトの品質向上だけでなく、プロジェクトマネジメント人材を育成するメリットがあります。
PMOチームは、企業のプロジェクト活動を円滑に進めるための重要な役割といえるでしょう。
PMOの役割
PMOチームは、その構成メンバーによってさまざまな役割があります。ここはPMOメンバーの役割について解説します。
PMOアドミニストレーター
PMOアドミニストレーターは、PMOチームの中で、主に事務的な業務を担当します。
主な役割は以下の通りです。
- ドキュメントや資料の作成・配布管理
- 会議の準備や議事録作成、会議の開催
- リスク分析資料や問題管理票などの管理資料の作成
- リスク・課題の対策状況の確認
PMOアドミニストレーターの働きによって、PMの負荷が軽減できます。
これによりPMはプロジェクトマネジメントに集中でき、結果としてプロジェクトを成功に導くのです。
PMOアドミニストレーターは、事務作業が多くPMOの下積み的な役割です。
しかし、プロジェクトマネジメントの基礎学び、実践的なスキルを習得できる重要な職種といえるでしょう。
PMOエキスパート
PMOエキスパートは、PMOチームの中でもプロジェクトマネジメントの専門知識を活かしてプロジェクトの品質を向上させる役割です。
プロジェクトはPMが責任者となり推進しますが、これではPMの能力やスキルによってプロジェクトの品質にばらつきが生じます。
PMOエキスパートは、全社のプロジェクトが一定以上の品質を保つように、全社のプロジェクト標準を制定します。
例えば、進捗管理手法やリスク管理手法の制定、これら管理ツールの選定や導入などです。
また、プロジェクトマネジメントの手法をPMに教育し、全社のマネジメント能力を底上げします。
PMOエキスパートは、高度な知識と実践的なサポートでプロジェクトを成功に導く役割といえるでしょう。
PMOマネージャー
PMOマネージャーは、PMOチーム全体を指揮する責任者です。
PMOチームの目標設定や戦略立案、PMOのチームメンバー育成、各プロジェクトへの支援体制を決定します。
企業全体で複数のプロジェクトが進行している場合、PMOマネージャーはその優先順位と支援内容を考慮し、PMOチームを適切に配分します。更に、PMOチームのメンバーに対して必要な指導やアドバイスを行いチーム全体の能力向上を図るのです。
PMOマネージャーは、PMOチーム全体を統括し自社全体のプロジェクトを成功させる重要な役割を担います。
PMOとは?|日本PMO協会
https://www.npmo.org/pmo%E3%81%A8%E3%81%AF/
キャリアにならない?
PMOの仕事は「キャリアにならない」という意見がありますが、必ずしも事実ではありません。
PMOの役割は多岐にわたり、多くのプロジェクトマネジメントに関連するスキルを習得できます。
最近ではPMOの重要性が高まっており、PMやコンサルタントといったキャリアの選択肢も広がっています。
詳しくは以下の記事をご参照ください。
PMOの将来性
近年、プロジェクトの複雑化や技術革新により、より高度なマネジメント能力が求められています。
プロジェクトマネジメントの専門家であるPMOは、企業に必要とされており将来性の高い職種と言えるでしょう。
ここでは、PMOが将来的に有望な理由を解説します。
高度なマネジメント能力
働き方改革によるDX化や顧客ニーズの多様化により、プロジェクトはより複雑になり、納期も短くなっています。
高度なマネジメント能力を持つPMOは、プロジェクトを効率的に成功させるために必要とされています。
未経験プロジェクトへの対応
生成AIやクラウドコンピューティングの活用により、未経験のプロジェクトが増えています。
最新のマネジメント手法を持つPMOの支援が未経験のプロジェクトには必要とされています。
人材不足
多くの企業では、プロジェクトマネジメントの知識やスキルを持つ人材が不足しています。
PMOはプロジェクトマネジメントの専門家です。経験の浅いPMを補佐し、マネジメント人材の不足に対応可能です。
人材不足の対策としてPMOの役割は必要とされています。
全社のマネジメントスキル向上
企業は、プロジェクトを成功させるためのマネジメント技術を必要としています。
最新のマネジメント手法を取り入れた全社のプロジェクト標準を制定し、全社のマネジメントスキルを底上げするPMOの役割が必要とされています。
キャリアパス
PMOチームでの経験を活かしたキャリアパスは多岐にわたります。ここでは、具体的なキャリアを4つ紹介します。
社内PMO
社内PMOとしてキャリアを積む選択肢があります。
PMOチーム内でPMOアドミニストレーターからPMOエキスパート、PMOマネージャーを経て経験とスキルを習得します。
社内PMOのキャリアは社内における重要な役割を作り上げるでしょう。
PM
PMOチームを離れPMとしてのキャリアを目指すことも可能です。
進捗管理やリスク管理といったマネジメントスキルはPMでは必要不可欠です。
PMOで得た経験とスキルを活用し、プロジェクトを成功に導けば、よりよい待遇と高い年収といったキャリアが期待できます。
ITコンサルティング
コンサルテイングファームや、IT企業のコンサルティングとして活動するキャリアもあります。
高度な認定資格を習得すれば、対外的にもマネジメント能力をアピールできます。
PMOでのさまざまな経験は、クライアント企業の課題を多角的に分析しプロジェクトを成功に導くでしょう。
ITコンサルティングは、幅広い業界知識や柔軟な対応力が求められる一方、高い年収や仕事の充実感を得られる点が魅力です。
フリーランス
PMOチームではなく、フリーランスとして独立するキャリアもあります。
中小企業やスタートアップ企業ではPMOチームが組織されていない場合がほとんどです。そのため、プロジェクトマネジメントを支援する役割として、フリーランスPMOの需要が高まっています。
スキルと経験の豊富なPMOであれば、これらの企業から必要とされる人材になるでしょう。
高度な資格を取得すれば優秀なPMOとして対外的にアピールできます。より自由な働き方や高い年収を期待できるでしょう。
資格一覧
資格取得は、自身の知識やスキルを客観的に証明するだけでなく、キャリアアップにも繋がります。
代表的な認定資格は以下の4種類です。
- プロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格
- PMOスペシャリスト認定資格
- プロジェクトマネージャ試験
- PMP資格
これらの資格取得を通じて、PMOとしての能力を対外的にアピールし、自身の市場価値を高めていきましょう。
この他にもPMOに関連するさまざまな資格があります。詳しくは以下の記事をご参照ください。
記事のまとめ
PMOチームは全社のプロジェクトを成功に導くプロジェクトマネジメントの専門チームです。
PMOチームは、プロジェクトの成功に不可欠な存在でありその重要性は今後ますます高まっていくでしょう。
資格取得によりPMOとしてのスキルを対外的にアピールし、キャリアの選択肢を広げることも可能です。
このように、将来性が高くキャリアアップにも有効なPMOに参画してはいかがでしょうか?